実在都市作成日記  NAGOYAを再現しよー  by tkiyoto
その13
7月22日(晴れ) 久屋大通公園とテレビ塔

 リニューアルと現実逃避の為一ヶ月ぶりの更新。
 前回、久屋大通をやるといっておきながら、自分は久屋の研究をせずに札幌の大通公園(※1)に行っていました。テレビ塔にものぼりました。名古屋のにはのぼらず(汗)

 そんなことはさておき、久屋大通をやらなければなりません。まず、久屋大通り公園を見ていただきましょう。
  


※1:札幌の100m道路。多くの旅行者がこの両者を「似ている」と感じるのは設計者は同じだからです。
共に建設省(現国土交通省)日本の道100選だけど誰も気がついていないようである
  左画像:上空写真(名古屋都市センターパンフレットより)

右画像:久屋大通公園断面図(土木計画便覧より)
歩道6.7m×2、車道15.0m×2、公園61.6mで構成される
 とまぁこんな感じになっています。ご覧になったことがある方もおられるかもしれませんが、公園が道路の倍は面積があるというやつです。真ん中らへんに「テレビ塔(※3)」があります。


 そう、このテレビ塔がくせ者です。
 公園や道路はごまかしが利きますが、コイツはそうはいきません。というのも、道路、小公園(割合的には大公園の方がいいけどね)、道路という3タイルでこの大通公園を再現しようかと思うわけですが、1タイル分でテレビ塔を再現しようとするのはキビシイ。
 というのも、似たような形のランドマーク「東京タワー(※4)」がSimCity3000に登場するが、そのタイル面積は5×5と巨大である。SimCity研究報告[#004]で約3倍で表示されていることを考えると確かにそのサイズでも納得できるのだが、実際置く場合にはコレでは困る。


 くそー、テレビ塔はアメリカから見たら有名なランドマークじゃないのか!
 (※当たり前です)

 と憤ってみようかとも思ってみましたが、そんなことしても先に進まないので、対策案を考えます。

 対策案 
  1. その1.ビックベン(※5)などの1×1サイズの施設をおいてみる
  2. デザインキットでテレビ塔を(1タイルで)再現して作る
 とまぁこんなところだ。

 その1のやり方は簡単便利。ただしそれはどう見てもビックベン以外の何物でもないので、これでいいのか疑問が残る。風力発電などまったくの論外である。
 その2のやり方は二通り存在する。一つは地道にブロックを積んでいくという方法だ。ただしこれはホントに地道な方法であり、きれいに再現するのには(ブロックの形の都合も考え)大変苦労と時間がかかる。もう一つの方法はというと、写真orポリゴンデータを直接読み込むという方法がある。


 実はデザインキットには自分で作った「小物」などを読み込める機能が付いているので、工夫さえすれば実際の建物の写真をシムシティー3000に取り込むことが出来る(※6)。
 そんなバカな!
 と思いになられる方もおられるかもしれないから実際にやってみよう。説明書のは説明にもなってないようだが、フォルダ内の(英語の)Readmeも説明になっていないので勝手に分析しながら1タイルの建物で実験してみる(長いので飛ばしても可)。
 

※3:名古屋テレビ塔は日本最初のテレビ塔で、180m。
ギンギラギン(死語)のシルバーカラーというのは航空法が制定される前に建てられたからである(札幌テレビ塔や東京タワーはその後だから「インターナショナルオレンジ」と白のツートン)。
ちなみにこのインターナショナル・・・は建物ではゴールデンゲートブリッジなどにも使われるほか、救命具などにも使われる色。

※4:国内最大、333mの電波塔。日本経済復興のシンボル。テレビ塔と東京タワー展望台の関係はこんな感じ[→キーウェアソリューションズ(旧日本電子開発)創業者松尾三郎の話]である




※5:これ
説明不要かもしれないけど、知りたい方はランドマークインデックス









※6:だが、写真などは読んでいけばわかると思うが、周りとの調和を考えると取り込まない方がいいような気がしないでもない。
※真似する場合は自己の責任において行ってください
STEP1 エクスプローラ(※7)で
C:\Program Files\Maxis\SimCity 3000 Special Edition\Apps\BACustom\Props\
を開く(これは何もいじらないでインストールした場合のパス情報)

すると左のような「小物」がちらほら登場する。これはあくまでも参考用データであり、実際に使っている物は別のフォルダに入っている。なお「塗り」などはまた別のフォルダ。
STEP2 画像を用意する。
(普通はこのフォルダ内にあるワイヤーフレームを参考にしながら作るとよいのだが、今回は写真を丸ごと使うので利用する意味はあまりないため割愛)
とりあえず手元にあったパンフレット(※8)から名古屋城(特に意味はない)の写真をスキャナーで取り込んで画像ファイルにする。
STEP3 それを編集して、背景を単色で塗りつぶ下画像を同フォルダに「jo.bmp」として保存する。本来回転したときのために4枚必要なのだがめんどくさいので1枚ですますことにする。画像ファイルは256×256(※9)

・・・なぜ下からなのか気にしないようにしていただきたい。どうせ試しだから切り取りもいい加減な物であるが、良い子は真似しないようにしていただきたい。
STEP4 同フォルダの拡張子「.met」ファイルをコピーして(手抜き)メモ帳で編集する。これがないとデザインキットプラスに読み込まれないようだ。
で、中身は
 1,1,5:"1x1x5.bmp","1x1x5.bmp","1x1x5.bmp","1x1x5.bmp"
なっているので、これを参考に
 8,8,8:"jo.bmp","jo.bmp","jo.bmp","jo.bmp"
というのを作っておく(どこから見ても同じサイズの時だけ一行でもいいみたい)。最初の3数字は縦、横、高さのデザインキット上のタイル数(※10)である。小道具なので普通は3ぐらいにしておきたいが、今回は建物を再現するためフルの8にする。
ちなみに.metファイルの名前はてきとうでいいようである。
STEP5 そうするとデザインキットの小道具選択中の「Custom Props」の中に先ほど作った画像が読み込まれるので(左図)、それを地面真ん中に置くとこんなの(↓)ができあがるので、保存する。
  
STEP6 シムシティー3000スペシャルエディションで任意の1タイルの建物を調査ツールで選択して「置換」をクリック。
リストにある先ほど作成した物と選択した物(ここでは銅像)を置き換える。
STEP7 すると銅像が 名古屋城に

ちょっと違和感が・・・・斜め下からというのがそもそも無理だったのだが、映像的にも何か違うような・・・写真だからなぁ。

そもそも、これはあくまでも「小物」を制作する物なので、大きな物を作ることは想定されていないんですけどね。


※7:ウィンドウズ標準搭載のファイル管理ツール。今回作業に使っているデザインキットプラスはウィンドウズ版しかないのでエミュってないかぎりエクスプローラはあるはず。







※8:1200円もした(財)名古屋都市整備公社発行の名古屋まちづくりマップ



※9:やってみたところ、デザインキット内での1〜4タイルは128×128pixcel、4〜8は256pixcelじゃないとうまくいかないようである。タイル数については※10参照








※10:シムシティー3000上の1タイルをデザインキットでは8タイルで表現する。







 とまぁこんな感じで再現することが出来るわけだが、欠点がいくつかある。
  • 斜め上方の4方向からの画像が必要であると言うこと(全部同じでいいならいらない)
  • そして、写真を利用しようとすると、ものすごく違和感を感じると言うこと
  • 最後に建物セットを読み込んだSimCity3000じゃなければそれは表示されない(ようは、その設定をしたパソコンでなければいけないのだ)
 ということ、等が上げられる。
 まぁ、写真の違和感などは工夫次第だが、そもそも、SimCity3000のように斜め上方からさらにターゲットを斜めに写した(クォータービュー)「写真なんて存在するのか?いや、探せばあるのかもしれないが、普通のビルと違って鉄骨塔というのは、隙間から向こうが見えちゃうんですよねぇ。

 八方ふさがりとはまさにこのことか!

 ではポリゴンのような3次元データを利用するか?
  でも作るのめんどくさい
   素材集などにあるとも思えない
    あまりにも古い物なので建設会社の図面は紙かもしれない

 ・・・・ネガティブだ。ネガティブすぎる。東京タワーはあるのになぁ・・・

 

 東京タワーを使えばいいんじゃないか、その、読み込む画像に!5x5のデカ過ぎを画像で編集して、小さくして読み込んでしまえば問題ないのではないか?たしかに、テレビ塔と東京タワーは(色以外にも)微妙にデザインが違うのだが、もはや名古屋城に姫路城を使ってる時点でそんなことを気にする必要もない。


 ・・・・アレ?
 テレビ塔を自家製にするなら名古屋城も自家製にしなければならないのでは・・・?

 以下次号!(笑)
参考Webサイト
 テレビ塔オフィシャルページ
 東京タワーオフィシャルページ

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