[#008] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
RCI表記のナゾ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(02/04/07) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
なぜかSimCityではずーっと、住宅地区をResidential
AreaのR、商業地区をCommercial AreaのC、工業地区をIndustrial
Areaの I 、で表示しますが(行政的にはAreaよりもDistrictを使う)、私の手元にあるサンフランシスコ、ニューヨークの両市ではR、C、Mで表記されています。MはManufacturing
IndustrialのMらしいが・・・・はて。 なぜSimCityでは工業地区表記にずーっと「I」が採用されているか? どーもこのままでは寝るに寝れないので、本当はどうでもいい問題なのですが調べてみることにします。 SimCityはいわずと知れたウィル・ライト氏(用語集参照)の手によって開発が進められたものである。そして、自身も都市計画関連の本を読みあさり、さらに都市計画の専門家、ブルース・ジョフィー(これも用語集参照)のアドバイスを受けている、と本に書いてある。 となると、ウィル・ライトが読んだ本からか、ブルース・ジョフィーがアドバイスしたときに、工業地区「M」案ではなく「I」案を採用したと考えることができる(推測)。前者のウィル・ライトが読みまくった本を一つ一つ探るのは不可能に近いので、ブルース・ジョフィーの方から考えてみることにする。 とはいっても、その人に聞く手段もないので(あるかもいれないが)、彼の経歴から彼が工業地区の用途を「I」としていることがあるかどうか調べてみよう。 彼の(SimCity作成時までの)略歴は
続けてマサチューセッツ工科大学のあるケンブリッジ(ボストンのとなり)を見ると、「I」である。・・・う〜ん、こういう理由かなぁ・・・・。これがもっともっぽいかもしれない。でも、SimEarth(SimCityの次のライトの作品)の開発時はウィル・ライトはバークレーに住んでたわけだが、SimCity作った場所はバークレーじゃないのか?作ってからウィル・ライトは引っ越ししたのだろうか?それでもバークレー(やサンフランシスコ)は参考にならないのか? ・・・・ナゾは深まる一方である。 よく見ていくと他の自治体にもかわった表示があって、商業地区がCじゃなくて、BusinessのBになっているところも結構あるし、ケンブリッジのようにBusinessの他にOffice「O」という地区もあったり・・・住宅地区はどこでもRだけど。 ということでちょっと色々な都市の表記を工業地区を中心にまとめてみよう |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・・・・ということで結果としてはよくわからない、という感じでした(ダメダメじゃないか)。 東部と西部とで、「I」と「M」とか、「C」と「B」とかわかれているのかと思いましたが、見ていただいてわかるようにてんでバラバラです(特に商業)。もっとその都市2の都市計画の起源からアプローチしないとわからないかも知れません。 建物を見ても、東海岸のモノっぽいものが多い気がするけど、それは3000だからだしなぁ(3000が開発された場所はアメリカ東部フロリダ州)。 しかも工業地区を「I」で表記するMITのあるケンブリッジを元にしているならば商業地区は「B」で表示されてしかるべきなのにそうでないし・・・・・そこからも全体的な都市計画としてのイメージ、常識にのっとって作られていると推測することができます。あくまで推測の域を出ないのが残念ですが。 まぁ工業地区はどこも大概「Industrial/Manufacturing District」と表記されていることが多いようなので(場合によってはIndustrial Districtと書いてあってもM1とかM2とかになっていたり)、わかりやすいように「I」を採用したのかも知れませんね(泣)。・・・情報求ム。
ちなみに、都市規模が大きくなればなるほど、その用途の幅が広がるのが一般的のようです。正確に言うとその都市の特徴に左右されるのでしょう。例えば、アメリカ第二の都市シカゴは高層建築群に代表される高密度商業地区を持つと同時に、アメリカの中心部を支える工業(特に鉄鋼)で栄えたというように、住宅はR1〜8と普通なのですが、工業は15、商業系にいたっては51!と驚きの細かな区画種類を持ちます(サブカテゴリを含んで)。もちろん、細かければいいというワケじゃありませんがね。 蛇足ですが、ウィル・ライトはSimCityを開発するバークレーに行くまでに、アトランタ、バートンルージュ、ルイジアナ、ニューヨークと移り住んできたといいます(現在はウォルナットクリークにいると思います)。・・・・もっとも子供時代に「住宅地区はRで表記する」など専門的なことを勉強するはずもないのでその影響で「I」とか「M」とか決めているワケではないと思いますが。 さらに蛇足ですが、彼に言わせるとアメリカ人はこうやって移り住む事が大変多い、ということです。だからSimCityでも魅力のない町だと判断したらすぐさま移動してしまうとのことです。日本人にはちょっと理解できないかも知れませんね、と本人も言っていたようです。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
参考文献:「ゾーニングとマスタープラン」、「ウィル・ライトが明かすシムシティーのすべて」、「土地取引・利用・保有の基本方針」、「都市計画 利権の構図を超えて」、「都市基本計画と地区の都市計画」 参考Webサイト:チャールストン市 計画開発保全局、ケンブリッジ市 コミュニティ開発局、シカゴ市 ゾーニング局、バークレー市 計画局、パロ・アルト市、ニューヨーク市 都市計画局、アーリントン町 町役場、ロサンゼルス市 計画・ゾーニング法、バートンルージュ市 計画委員会 ・・・・局などの日本語訳はてきとうです・・・・ |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[戻る] |