都市シミュレーション学研究会「シムラボ」議事録26
(一部の抜粋)
第26回 平成12年12月20日(水)
参加者:ikm-244、コンちゃん、tkiyoto、mkone
はじめに
・一応、EAにTeacher's Guideの翻訳版が出来たのでと知らせました
・なぜ、公益事業とアルコール販売が同じグループの予算なのかはわかっていません
・もう、翻訳作業はしないと思うよ。たぶんね
今回は・・・
・Web活動から受けたものをやっていこう、という形にするから・・・
「SimCityの交通の仕組みを検証大会」
・目的:渋滞などの仕組みを後々比較・検証するために、まずSimCity内の交通の仕組みを理解し、
身近に感じるところから理解できればいいかな、と。
・流れ: 仕組みを調べる→ホームページにアップ→Web会員がシミュレーションor実体験レポート
└専門的な知識を加味↑
本当は、いきなり会員間でシミュレーションするようにしていきたいのだが、いきなりはムリかな&
交通ってちょっと特殊 なのでまず、その説明を、というわけでやることになりました。
交通の仕組みって何?
●アメリカと日本の違い・・・自動車の利用率の高いアメリカ製のSimCity
・SimCityの作者ウィル・ライトが説明するように「アメリカ人はめったに定住しない」
らしいので、車を利用する機会も当然増えると考えられる
ウィルライト本人も何度も何度も引っ越しをしている
・都市の立地的なことからいってもアメリカでは車が主として使われる
日本の都市は川沿い・水辺の平地や盆地から作られる。しかし、アメリカの都市は近代に作られた
物が多いので、水利用などの技術により何もない平地でも都市が出来た(もちろん、水辺は必要)。
また、移動にも最初から自動車を意識して作られることが多い。
日本のニュータウンは自動車社会から作られた町ともいえないこともない
(ベッドタウンはやや違う)
・アメリカの都市はヨーロッパの城郭都市のような流れと違い、格子状である
・都市の発展軸がなく、拡散的に都市が広がっているのも自動車が関わっている。
広大な土地(都市)も特徴である。日本では街道から鉄道を中心に近代都市が成立した
・日本とアメリカの利用率からも推し量れるだろう
●誰でも知ってる?SimCity内での仕組み〜なぜ渋滞が起こるか
・渋滞が起こりやすい道路 in SimCity 大まかな理由(細かくいったらきりがない)
1)建物が多く建ち並ぶ道路・大きな建物に接続されている道路(移動者が多いから)
2)目的地に最短距離でつながれている道路(なんとなく近そうだから)
3)交差点の多い道路(ストップ&ゴーだから)
・2の説明
例えば↓な道があるとしよう (線は道路です) | |
・この場合、あなたはどちらの道を使うでしょうか?当然、(1)の方ですよね。 でもそうすると、何が起こるか?そう、渋滞が起こりますね。というわけで(1)のルートが混むわけです。それを見越して(2)を通る人も現れるかも知れません。 ・我々は視覚的に考えてそのルートを選定するわけですが、SimCity内ではそれをプログラム化しなければなりません。そこで道路などがどれぐらい移動コストがかかるか、という仕組み(ステップ数)を取り入れて、シム人は目的地からステップ数の少ない道路を使おうとするわけです(道路1マスでどれだけのステップがかかるか、ということ)。 |
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・これがみんな渋滞する道を選ぶ仕組みにもなるんですけど、実際、みんな(1)を選ぶ人が多いのでシム人を馬鹿には出来ません。ちなみに、わざわざそれを再現するようにもシミュレーションではなっているようです。 ・渋滞が発生した道路はステップ数がよけいにかかるようになっています。そうなると、予定よりも多くのステップがかかるようになって、ヘタするとそこへ行くことがやんなっちゃう人も出るかも知れません。 |
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・では(3)のような道路を作ってみましょう。一見遠回りしてるようにも見れますが、前述したように(1)の道が渋滞しているならばその道よりもステップ数が少なくなる可能性もあるわけです。(2)の道は抜け道、(3)の道はバイパスともいえるでしょう。実際、抜け道を利用する場合遠回りしたけど早くないこともある。でも、交差点のないバイパスなどは遠慮なくとばせるので(法律は守ろう)、かなり早くいけることもある、というわけだ。 ・道が複雑になったり、ステップ数が増えたりすると目的地まで行けずにその土地が衰退してしまう、というプログラムになっているそうだ。非常にアメリカ的だよね。日本でもなくはないけど、あまりないよね。 |
・という説明をして、学校までの道のりに混む国道41号を通るより、遠回りの19号を通った方が
はやい、という話も出る(わかる人にしかわからない)。それでも41号を使う人は多くいるのだ。
んで、今後の活動
●流れ
・HTML化(推測・仮定)→ちょっとした理解⇒理解に基づいた新しい都市を創れる⇒都市計画・まちづくり
太い矢印は会ではなく、個人理解の方になり、それが社会教育性を含んでいる、ということ。
・より少ないコストで、より効率よく、より効果的な 手法を知るということ(実際の社会でも大事なこと)
(例:道路配置→上記の点を踏まえた交通計画→シミュレーションによる確認ということもできる)
・将来的にはシムラボでやったことをWebを中心として多くの人に触れてもらうこともあり得る
・もちろん、理解をすればよりSIMCITYをゲームとして以上に楽しむことも可能だと思います。
的確な交通配置計画を錬る小学生も現れるかもしれません。
・もちろん、実際はそんなに単純じゃない、といわれること請け合いでしょうが抽象化してモデル化した物が
SIMCITYな訳ですからSIMCITYに触れる理解でもいいのではないでしょうか?ということに。
●というわけで
・交通の仕組みについてWebにアップしていくための作業をしようと思ったら
意味不明の文が出てきて困惑。なんとか理解できたもののそれだけで時間を喰ってしまい終了。
なんとかそれを形にするために「交通の仕組み」のコーナーをアップ(してるね)
これは以前tkiyotoが画策していた講義形式のSIMCITY紹介の復活です。(先生、お待たせしました)
・今後どうなるかは不明だが、完成した暁にはWeb会員にも協力してもらいいくつかのシミュレーション
と、そのレポート(短いの)、自分の土地での比較レポートなどを書いてもらえれば幸いである。
・そしてそれをシムラボで評価・検証してまたHTML化して公開、といったことができればいいと思います。
次回は・・・
・取りあえず未定。Webはありますよ。参加してね。
書記:mkone
第27回 平成13年