コンテンツの主旨
とりあえず、「SimCityを教育へ」という研究

研究の基本スタンスは、「都市シミュレーション」を
利用した教育体系(都市シミュレーション学)の確立です。
そこでまずは、SimCityにスポットを当てて研究しているのです。


以下は補足的なSimCityを研究する説明です

リストマーク SimCityを教育へ?と思われるかもしれないので・・・

 SimCityはいわずとしれたゲームです。しかし、遊びながら学習するのだけではなく、遊び自体が学習するという行動だと思われると以外かもしれませんけど、誰だってゲームしながら学んだことってありません?特にシミュレーションゲームは「シミュレーション」という手法でもって学ぶという特殊性があるのです。

 SimCityの作者ウィルライトはこう語ります
 「実際に学校まで作ったり、教育用玩具の元祖みたいな物を開発したりしたモンテッソーリという人の教育理論に興味を持って、その理論をコンピュータ・ソフトウェアに当てはめて考えてみたんだ・・・(中略)・・・面白ければ、何度も色んなことを試して見ようと思うだろ?これを繰り返す、ようするにたくさんインタラクト(相互作用)すればするほど、何かを学ぶことになるんだ。
 (中略)
 そこで考えたんだ、頭の中のモデルの代わりにコンピュータの中でモデルを作って遊ぶことが出来るんじゃないかってね。僕がシミュレーションソフトを作る目的はここにあるんだ。遊んでいるうちに、シミュレーションの題材になったシステムについて何か学習してもらえるんじゃないかって期待しているわけさ。」
  (コンプコレクション 「ウィル・ライトが明かすシムシティーのすべて」より)

 とはいっても「それできちんとした学習効果があるのか」という疑念はありますが、そこをみんなで考えてみようということなのです。というわけで実際はこれからです、これから(笑)。


リストマーク SimCityを教育へ利用しよう

 先ほどの説明で疑問が晴れたかと思いますが(ホントか?)、では実際にどうやって利用するのかが問題です。ウィルライトの言葉を借りれば、シミュレーションゲームをやるという時点で学習出来ているのです。では問題ないではないか、といったらそうではありません。確かにゲームをして学ぶことが多いけど、授業中に「はい、SimCityやらせてあげるからそこから勉強しなさいね」といわれても教える方も教えられる方も困りますよね。
 コンピュータシミュレーションという手法によって学習体系が変わるとはいえ、ガイドラインがなければただの遊びの時間で終わります。小さい子供ならそれでもいいかもしれませんが、困難な社会問題を解決するべく人材を担う人達にはそれだけでは困る、というわけです。とはいってもSimLaboは教育についてな〜んにもしらない所から始まったと言っても過言でありません。困りました

 困り果てて役に立たないSimLaboを救ってくれる物に発見しました。それはSimCity3000 Teacher's Guide(シムシティ3000 教師用ガイド)です。「教室でSimCity3000を使おう」と言っているこの本(?)は公式ページでダウンロード可です(日本語版はSimLaboの翻訳です)。これはSimCityの特長を生かしたシミュレーション教育の方法の一例を示している優れものです。
 非常に良い物なので、これを教育の現場に直で活かせないかと考えてみることにし、さらにこれを参考にしてもうちょっと別の角度で(専門的なアプローチも含めて)教育に使おうと考えたわけです。特に後者に関してはSimLaboの(性格上)メインとなる可能性大です。とはいってもすぐには無理なので、前者から研究していき、その成果を生かして次のステップに進もうと考えているわけです。もちろん、前者がその為の踏み台ってことではありません。

 「ウィルライトはそこまで求めていないのではないか?」と思われるかもしれません。何しろ遊びながらその「本質」を見極めるようになってくれればいい、という高度な願いが込められていますから。しかし、それはそれであり、そういう利用による学習もあると思うし、違う利用による学習もあるのではないか、と考えるわけです。その点については今後、もっと突っ込んでやっていきたいと思います。遊びだけによる学習効果の研究とでも言いましょうか。

 というわけで、学生の皆さん、教師の皆さん、親御さん、様々な方からのご支援・ご協力をお願いするわけです。
 なにやらたいそうなことのようですが、我々とともに遊びながら知りたいことを学んでいきませんか?

Last Update:2003/10/3

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